凸凹あるかな?わたし、発達障害と生きてきました

著:細川貂々

監修:山登敬之(明治大学子どものこころクリニック院長)

デザイン:いわながさとこ

発行:平凡社
発行日:2023/4/19

判型:B6縦変型判(188×128mm)
頁数:200p
製版・印刷:スミ、プロセス4C+特色1C(特ピンク)、特色2C(特緑+特グレー)、特色1C(特茶)、カバー、表紙、帯はグロスニス
用紙:ソリストミルキー、パターンズF コットン 並口、グラフィCoC ホワイト、気包紙U-FS ディープラフ、新バフン紙N きぬ
製本:あじろ綴じ並製本

今回は細川貂々(てんてん)さん著『凸凹あるかな?わたし、発達障害と生きてきました』をご紹介いたします。発達障害ってなに? 学校や職場で孤立するのはなぜ? 発達障害当事者の貂々さんが子ども時代から振り返り、生きづらさとの付き合い方を探るコミックエッセイ。山登敬之先生の解説付き。

漫画家・イラストレーターの細川貂々さんは、48歳のときに初めて自分が発達障害であることを知ります。幼少期から人とうまくコミュニケーションがとれなかったり、テキトーにすることがわからなかったりと、原因のわからない生きづらさを感じてきた貂々さんは、自分が発達障害と分かったことによって、「じゃあもうフツーにしなくていいのか」、「ここからが私の第2の人生のスタートだ」と世の中が金色に光って見えたそうです。

LD(学習障害)、ADHD(注意欠如・多動性障害)、ASD(自閉症スペクトラム障害)など、さまざまな特徴のある発達障害ですが、本書では当事者である貂々さんが、幼少期から抱えてきた生きづらかった記憶をコミックで紹介。貂々さんの友人や、発達障害の当事者、発達障害の家族のいる方に取材し、当事者や家族、友人がポジティブに生きていくためのヒントがたくさんあります。

貂々さんも「自分の得意なところを伸ばす」「自分の居心地のいい場所をつくる」「好きなものを大事にする(好きがひとつあれば生きていける)」「心と身体に衝撃を受けたら自分を休ませる」などと日々心がけ、理解あるご家族やご友人に助けられながら、「自分の脳が見せるジャングル」=「発達障害」とうまく付き合っています。

発達障害当事者ならではの視点で描かれており、同じような悩みを持つ方、発達障害の方との接し方を模索中の方にとって、前向きな言葉があふれています。ぜひご一読ください。