北斎 百鬼見参

編著者:すみだ北斎美術館(奥田敦子)

発行:講談社
発行日:2022/6/20

判型:A5縦変型判(148×148mm)
頁数:192p
製版・印刷:プロセス4C、スミ+特色1C(特赤)、特色1C(特赤)、表紙はマットニス、カバーはグロスPP加工
用紙:b7トラネクスト、OKトップコート+、コラボファインW
製本:無線綴じPUR製本

今回は、すみだ北斎美術館「北斎 百鬼見参」展(2022年6月21日~8月28日)公式図録『北斎 百鬼見参』をご紹介いたします。

初公開の肉筆画「道成寺図」をはじめ「百物語」シリーズなどで鬼才・北斎が鬼をどのように捉え、表現してきたかに迫る内容。

人気作、肉筆画から版本まで……
鬼才が描いた、異界への「恐れ」と「親しみ」
「恐ろしい鬼」「哀しい鬼」「愛らしい鬼」
時代を超えて跳梁跋扈する姿を、北斎の筆はどう捉えたか?

北斎とその一門による、すみだ北斎美術館館蔵品を中心に、鬼才・北斎がどのように鬼を捉え、表現してきたかを紹介。—(講談社BOOK倶楽部HPより)

日本人は、古来より鬼を恐れ敬いつつ、時には魔除けやお守り、節分など生活の中に取り入れて暮らしてきました。

神話や物語に登場する恐ろしい鬼、異界の恐ろしいものとしての鬼から、恨みや恋着から鬼になってしまった者、神話や物語の中に登場する鬼、節分の鬼や鬼瓦の鬼など親しまれる鬼など、北斎の描いた鬼は実に多種多様にわたります。

「道成寺図」は能・道成寺の一場面を描いたものですが、非常に鬼気迫るものであるのに対し、「北斎漫画」に描かれている、節分の豆まきで追い払われている鬼は、這う這うの体で逃げ出しており、その痛そうな表情やしぐさからやや可哀そうにも思えてきます。

図録をご覧いただくと、「鬼」というテーマひとつとっても北斎の筆力の豊かさを実感いただけるでしょう。

また、この展覧会はすみだ北斎美術館にて、8月28日(日)まで開催されています。人気の錦絵「百物語」や版本なども多数展示され、すみだ北斎美術館初公開の貴重な北斎の肉筆画も展示予定です。北斎の描く様々な鬼が集結する様をぜひお楽しみください。

写真提供:国立能楽堂、佐野美術館、京表具 寺門泰清堂
写真撮影:尾鷲陽介
ブック・デザイン:島内泰弘デザイン室

開催中の企画展

展覧会チラシ 人気の錦絵「百物語」や版本などから鬼に関連する作品を紹介し、鬼才・北斎がどのように鬼を捉え、表現してきたかに迫ります。また、当館初公開の貴重な北斎の肉筆画も展示予定です。北斎が描くさまざまな鬼が展覧会に集結する迫力ある様をぜひお楽しみください。 会期 2022年6月21日(火)~8月28日(日)  前期:6月21日~7月24日  後期:7月26日~8月28日 開館時間 …