ちびくろ・さんぼ

文:ヘレン・バンナーマン
絵:フランク・ドビアス
訳:光吉夏弥

発行日:2005/4/15
発行:瑞雲舎
判型:A5縦変型判(202×160mm)
頁数:32頁
用紙:ニューVマット、パールコートN
製版・印刷:プロセス4C
製本:中ミシン上製本

瑞雲舎様刊の絵本「ちびくろ・さんぼ」の印刷、製本をお手伝いさせていただきました。2005年の発行から2022年1月に至るまで、なんと77刷!の超ロングセラーです。

1953年に岩波書店から発売され、1988年に絶版になるまで、日本中のこどもたちに親しまれていた絵本です。その後も復刊を望む声は多くありましたが、なかなか実現はされませんでした。そんな幻のベストセラーだった「ちびくろ・さんぼ」の岩波絵本版を、2005年に瑞雲舎様が復刊させたのが本書になります。

こちらの印刷にはこすれに強い特殊紙用インキ(スミはコンクスミ、シアン・マゼンタ・イエローには被膜強化剤を混合)を使用しています。一般的なコート紙に比べマット紙はこすれが起きやすいため、ベタ塗りのイラストのインキが、他のページに移らないよう最大限の配慮をしています。

私は幼少期「ちびくろ・さんぼ」の絵本に親しんだ世代ですが、「トラが回ってバターになる」「お母さんが焼く大量のホットケーキ」などのエピソードをずっと忘れないで記憶しているというのは、それだけ絵本のお話の力が強烈だったのかもしれません。この絵本が永らく書店で買えないような状況であっても、みんなが心に忘れられない絵本だったからこそ、こうして復刊され、また読み継がれているのでしょう。

この絵本を懐かしむ親や祖父母世代の方から、この絵本にこれからはじめて出会う子どもたち世代まで、そしてそのまた子どもたちの世代まで、今後も一緒に楽しんでいただきたい絵本です。