歴代内閣・首相事典 増補版

編:鳥海靖、李武嘉也

装幀:伊藤滋章
製本:誠製本
組版:ダイワコムズ

発行:吉川弘文館
発行日:2022/8/10

判型:菊判(220×152mm)
頁数:928p
用紙:クリームキンマリ
製本:糸かがり上製本

今回ご紹介するのは、『歴代内閣・首相事典 増補版』です。

明治18年の内閣制度開始以来、政治の中枢を担ってきた総理大臣とそれを支える内閣。伊藤博文内閣から岸田文雄内閣まで、101代の内閣と64名の首相を網羅し平易に解説した増補版。

各内閣に関連する政党、政治・経済・社会上の政策・事件など、初版刊行以降の時事項目を新たに加えた約310項目が収録されています。激動の日本近現代史がみえてくる決定版です。

2022年7月に安倍晋三元首相が銃撃され、命を落とすという、衝撃的な事件があったばかりですが、それまでにも初代・伊藤博文はじめ6人の内閣総理大臣経験者が襲撃によって命を落としています。それぞれに当時の背景は異なっていますが、やはり民主主義国家の根幹を揺るがすテロリズムは許されないことでしょう。

明治維新後の大日本帝国憲法成立により、日本は近代民主主義国家として産声をあげます。太平洋戦争敗戦後には日本国憲法が制定され、女性が参政権を獲得し、政党選挙が開かれるようになるなど、国民主権を基盤とした新たな民主主義国家への道を歩みはじめ、今なおその途上にあると言えます。

現在の政治、経済、社会について考えるとき、日本近現代史上の政策や事件から多くのことを学ぶことができます。

この事典は、激動の近現代史を見つめなおし、今まで私たち日本人は何を得、何を失い、今後どのような社会を目指していきていくのか、考える契機ともなるでしょう。

読みやすさ、使いやすさに配慮した入念な編集に合わせ、緻密かつ整然とした文字組版により、いっそう美しい紙面が形作られています。ぜひご一読ください。