総合商社とはなにか 最強のビジネス創造企業

著:猿島弘士

発行:平凡社
発行日:2022/12/15

DTP:平凡社地図出版
装幀:菊地信義

判型:B6縦変型判(172×105mm)
頁数:248p
製版・印刷:スミ、プロセス4C、特色2C(特青+特墨)、特色1C(鉛色)、カバーはマットPP加工
用紙:淡クリーム琥珀N、雷鳥コートN、雷鳥マットコートN、Nプレミアムステージ ホワイト
製本:あじろ綴じ並製本

今回ご紹介するのは、猿島弘士氏著『総合商社とはなにか 最強のビジネス創造企業』です。

これまでの日本経済を支えてきただけでなく、大きく変わりつつあるこれからの世界においても、日本の社会経済の維持・発展のカギとなる「総合商社」。
ニュースや新聞、雑誌などで常に注目を集めながらも、その実態については、十分に理解されていない。
日本特有の業態・総合商社とはなんなのか――。
時代の変化とともに存在感を増していく総合商社の歴史や機能、さらには「いま」を明らかにしていく。

ー平凡社HP紹介文より

総合商社とはビジネスを創り出す企業であること、それはビジネスモデルを創り出すことであり、中心となるのは、ビジネスモデルの重要な構成要素であるビジネスシステムを創り出すことを理解してもらうことが、本書の第一の目的です。また、こうした機能を果たしている総合商社が、今後のわが国にとって必要であり、若者たちが目指す場として好適であることを説明することが、第二の目的となっています。

第一章と第二章は、総合商社についての説明の総論。第三章では総合商社の実態についての解説、定義。第四章は最先端マーケティング理論を理解してもらうために、前提となる経済のサービス化の説明。第五章では停滞する日本経済の現状について解説。終章では、まとめとして、今後の総合商社の姿を描き、若者たちに目指す場としてほしいと示されています。

本書では、総合商社がビジネスを創造する企業であることが強調されていますが、一般の製造企業、小売企業などとの活動の違いを明らかにし、総合商社の魅力を説明していきます。現在、総合商社の収益モデルは、商取引(商品やサービスの売買をする活動)と、2000年頃から投資によって利益を上げる、二本柱となっています。しかし今も、総合商社の機能の本質はビジネスモデル、特にそのなかのビジネスシステムを創ることにあるそうです。

将来総合商社で活躍しようと考えている大学生・大学院生の方、転職を考えている方にとって、総合商社とは何かという理解を深める一助となる内容です。また総合商社とともに仕事をする企業のビジネスパーソンの方にもお勧めです。ぜひご一読ください。