アイヌ文化史辞典

編:関根達人、菊池勇夫、手塚薫、北原モコットゥナㇱ

発行:吉川弘文館
発行日:2022/7/1

装幀:清水良洋・宮崎萌美
製本:誠製本株式会社

判型:菊判(220×152mm)
頁数:704p
製版・印刷:プロセス4C、スミ
用紙:クリームキンマリ、特菱アート両面N
製本:糸かがり上製本

今回ご紹介するのは、『アイヌ文化史辞典』です。

北方世界で狩猟採集・交易民として独自の文化を営み、長年暮らしてきたアイヌ民族の歴史・文化・社会がわかる、初めての総合辞典。ひと・もの・こころの3部構成から成り、歴史をはじめ、考古資料や民具に基づく物質文化や言語・口承文芸・儀礼の精神文化など、約1000項目が図版も交えてわかりやすく解説されています。地図・年表・索引など付録も充実。

日本語で項目を引きながら、わかりやすくアイヌ語を学べ、研究者はもちろん、学校・公共図書館や教育現場、一般読者まで、幅広く活用できる詳細かつ分かりやすい記述となっています。

本文の理解が深まる図版約200点を掲載し、今後の研究に役立つ参考文献も充実。巻末には、関連する地図と年表を収録し、サハリン・千島等の北方世界との関わりが理解できます。

近年、先住民族としての独自の文化を築いてきたアイヌの人々への関心が、いっそう高まっています。この辞典は、そのアイヌの文化史について網羅された、画期的な辞典となっています。ぜひご一読ください。

担当プリンティングディレクターより

片山 雅之

本文の図版はスミ1色での表現となるため、全体的に暗くならないよう明るく調整いたしました。特に人物は、彫りの深いお顔立ちの方が多いので、目元や鼻元が暗い影にならないよう留意しています。

石碑や書物の文字も、極力判読可能なように修正し、線を強調。独自の文様も、コントラストを強くして、細部を鮮明にしました。