部屋のみる夢

企画:ポーラ美術館

発行:求龍堂
発行日:2023/4/3

判型:B5縦変型判(251×188mm)
頁数:142p
製版・印刷:プロセス4C、スミ、プロセス4C+特色1C(特ピンク)、特色1C(特ピンク)、カバー、帯はマットPP加工
用紙:b7トラネクスト、ニューVマット、OKエルカード+
製本:無線綴じPUR製本

今回は『部屋のみる夢—ボナールからティルマンス、現代の作家まで』をご紹介いたします。本書は、ポーラ美術館のコレクションを中心とした、同館開催の展覧会「部屋のみる夢—ボナールからティルマンス、現代の作家まで」の公式図録兼書籍です。

「部屋」の描写に並々ならぬ関心を抱いた作家たちの作品と、今を生きる作家たちによる最新の「部屋」にまつわるインスタレーションを掲載する作品集。

パンデミック以降、私たちの生活様式は大きく変化した。移動が制限された状況で誰もが多くの時間を過ごしたのが、「部屋」という空間である。安心をもたらす室内での生活は、外の世界からの隔絶がゆえに閉塞感と隣り合わせのものだった。他方、閉じられた空間で紡がれた親しい人たちやかけがえのないものとの関係は、日常を生き抜くためだけではなく、変化の乏しい生活に彩りを添えるのに、欠かせないものであったと言えるだろう。個性にあふれた作家たちによる多彩な室内の表現は、ステイホームの経験を通じて静かに変容した私たちの心のなかで、新たな像を結び始めるだろう。

掲載作家:ベルト・モリゾ、ヴィルヘルム・ハマスホイ、ピエール・ボナール、エドゥアール・ヴュイヤール、アンリ・マティス、草間彌生、ヴォルフガング・ティルマンス、髙田安規子・政子、佐藤翠+守山友一朗。

—求龍堂オンラインストア紹介文より

この展覧会は、9組の作家たちによる作品を通して、近現代の私的な部屋の持ち得る役割や意義、その表象について現在の私たちの視点で見つめ直す機会となります。部屋はその外側の広大な世界と比べれば、ごく小さな限られた空間です。しかし、コロナ禍以降、新しい日常を送る私たちがその中で過ごす時間は、ますます多様なものになりつつあります。作家たちがこの場所でこそ追究し得る思索と実践を重ねて生み出した作品が物語るように、部屋の中には豊かな創造の可能性が開かれているようです。

本展は2023年7月2日(日)までポーラ美術館にて開催中です。本書も好評販売中ですので、ぜひお運びいただき、鑑賞の記念にどうぞお求めください。

担当プリンティングディレクターより

細野 仁

箱根のポーラ美術館を2回訪問させていただき、現物校正を行いました。全体的にフラットな印象にならないように、メリハリを出す方向で製版いたしました。9人の作家それぞれ個性が違いますので、それぞれに最適のディレクションを行っています。例えば、髙田安規子さん・政子さんのインスタレーションは暖色系を強調しあたたかみのある印象に、佐藤翠さんと守山友一朗さんの作品は、プロセス4Cでの表現が難しいのですが、ボリュームを出して彩度をアップすることで、色調を再現しています。

執筆:関直子(早稲田大学教授)、萬屋健司(山口県立美術館学芸員)、横山由季子(東京国立近代美術館研究員)、林卓行(東京藝術大学准教授)、高田安規子・政子、佐藤翠+守山友一朗、近藤萌絵(ポーラ美術館学芸員)、工藤弘二(ポーラ美術館学芸員)
編集:近藤萌絵、工藤弘二
表紙デザイン:石田清志、坪田理美(株式会社アンダーライングラフィック)
本文デザイン:近藤正之(求龍堂)
翻訳:シェリル・シルヴァーマン
会場撮影:加藤健
エディトリアルディレクション:三宅奈穂美(求龍堂)

部屋のみる夢 ボナールからティルマンス、現代の作家まで (展覧会公式カタログ)-求龍堂オンラインストア

小さな世界で織りなされる親密な記憶。 19世紀から現代に至る「部屋の芸術」。 「部屋」の描写に並々ならぬ関心を抱いた作家たちの作品と、今を生きる作家たちによる最新の「部屋」にまつわるインスタレーションを掲載する作品集。 …

部屋のみる夢 ― ボナールからティルマンス、現代の作家まで | 展覧会 | ポーラ美術館

Interior Visions 会期 2023年1月28日(土)~ 2023年7月2日(日) 会期中無休 会場 ポーラ美術館 展示室1, 3 …