川越氷川神社本殿 江戸彫りの極致

写真:六田知弘、六田春彦
解説・監修:伊東龍一

行:川越氷川神社
発行日:2022/12/1

判型:A4縦判(297×210mm)
頁数:112p
製版・印刷:プロセス4C、スミ、カバーはマットニス
用紙:b7トラネクスト、アラベール-FS ホワイト、タント N-53
製本:糸かがり上製本

今回は、六田知弘、六田春彦両氏撮影、伊東龍一氏解説・監修の写真集『川越氷川神社本殿 江戸彫りの極致』をご紹介いたします。

川越氷川神社は、欽明天皇の時代に創建されたとも言われており、以来1500年を超える古社です。本殿は、天保年間に川越城主松平斉典が寄進し建立されたもので、城下町川越の総鎮守となってきました。

その本殿には「江戸彫り」と呼ばれる関東特有の精緻な彫刻が全面に施されています。これらは、江戸時代の化政年間の名彫師・嶋村源蔵(俊表)の手により、7年の歳月をかけて施されたと言われています。

正面には、「鳳凰」「龍」「波に千鳥」「波に亀」「獅子」「獏」など、彫技を集中した向拝があり、背景となる御扉には、縦横の枠の間の大小のスペースに左右対称の忍冬(にんどう)文様の薄肉彫りが入っており、向拝の龍や獅子、獏を際立たせています。

組み物と組み物の間に嵌め込まれた枇杷板(びわいた)は、東面は「波に龍」、南面は「松に朱雀」、西面は「竹に虎」、北面は「波に亀」の意匠が施され、東西南北の各方位に対し、「青龍」、「朱雀」、「白虎」「玄武」を配した「四神」となっており、川越総鎮守に相応しいものです。

腰羽目(腰壁の部分に貼った板)についても、「亀に乗る浦島」や「天岩戸」などの物語の意匠が凝らされ、その横にいる獅子たちは、腰羽目の神々や武将、子供を見て、驚いて逃げたり、不思議そうに眺めたり、豊かな表情を見せています。

撮影を担当した六田知弘・春彦両氏は親子でいらっしゃいますが、これがお二人で撮った初めての共作とのことです。名彫師によって命を注ぎ込まれた霊獣たちが、迫力を持って私たちの迫ってくる素晴らしい写真です。

人びとの厚い信仰心によって、そこにおわす神々とともに、長年尊び祀られてきた、川越氷川神社の壮麗な彫刻を十二分にご堪能いただける写真集です。この写真集は一般に販売はされないそうですが、川越氷川神社にお問合せいただければ、入手可能とのことです。ぜひご覧ください。

装丁・デザイン:山口信博、玉井一平
編集:石川順一
製本:大口製本印刷株式会社

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