きつねのぱんとねこのぱん

作:小沢正  絵:長新太

装丁:塙美奈
校正:円水社
編集:佐久間祐伍 中澤由梨子

発行日:2021/10/20
発行:世界文化社
判型:A4縦判(297×210mm)
頁数:24頁
用紙:ユニフェイスW、オーロラコート、OKプリンス上質
製版・印刷:カバー、表紙、本文はプロセスCK+MYに蛍光インキ混合(カバー、表紙にはグロスPP加工)、帯はスミ+特1C(特黄)
製本:糸かがり上製本

小沢正さん作、長新太さん絵の絵本「きつねのぱんとねこのぱん」をご紹介いたします。

1973年月刊雑誌掲載の名作が、約50年の時を経て単行本化!

きつねとねこは、それぞれパン屋さんをしています。ある日、自分のお店よりもおいしいパン屋さんがあると聞きました。お互いパンを食べると、自分のパンより相手のパンの方がおいしいと感じ、ショックで泣き出してしまいます。そんな二人のユーモラスな表情を「ナンセンスの神様」の異名を持つ長新太さんがいきいきと描いています。虚勢を張り合うきつねとねこの豊かな表情にご注目ください。巻末には長新太さんを知る2人、土井章史さん×N田N昌さんのスペシャル対談も収録。

今回原画の鮮やかさを再現するため、マゼンタとイエローに蛍光インキを混ぜて発色を良くしています。絵本の場合、通常のプロセス4Cでは表現できない色が多く、この方法はよく用いられます。余談ですが、以前は絵本印刷の際、チャイクロインキという特色4Cのセットを用いることも多かったそうです。

努力して手に入れたスキルと自信がポキッと折れてしまったとしても、落ち込まなくてもあきらめなくてもいい、また前を向いてがんばろうという気持ちにさせてくれるやさしい絵本です。お子さんにはもちろん、ちょっとお疲れ気味の大人の方にもぜひ読んでいただきたいです。