「FLOWERS and FLOWERS  宮本三郎の描く花・華」展

発行:せたがや文化財団
発行日:2023/3

判型:A4縦判(297×210mm、フライヤー)、B3縦判(515×364mm、ポスター)
製版・印刷:プロセス4C
用紙:b7トラネクスト(フライヤー)、ユーライト(ポスター)

4月1日より世田谷美術館分館・宮本三郎記念美術館にて開催予定の展覧会「FLOWERS and FLOWERS 宮本三郎の描く花・華」のポスター、フライヤー製作のお手伝いをさせていただきました。

洋画家・宮本三郎(1905-1974)が生涯を通じて愛したモティーフのひとつ、花。奥沢の自宅兼アトリエで送った生活と制作の傍らには、常に花がありました。初期の作品には、人物画や静物画を構成する要素として、花瓶に生けられた花が穏やかなタッチで丁寧に描かれましたが、次第にその花が主役となる機会が増えると、表面的な美しさや形態の再現にとどまらず、よりその実体や本質を追求するような試みが展開されます。

1960年代後半になると、宮本の花は、鮮やかな色彩と力強いタッチによって画面を覆いつくし、花自らがひとつの生命体であることを主張し始めます。それは、動かないもの、命のないものという意味での「静物=Still Life」を超え、自律する存在として鮮烈な輝きを放っています。

またこの変化は、他者から視線を注がれる対象としての女性から、個としての主張と生を漲らせた存在としての女性へという、宮本が描く女性像の変遷にも重なります。宮本三郎が「花」を描いた作品を中心に、時代ごとの女性像を織り交ぜつつ紹介する展覧会となります。

この展覧会は、2023年4月1日(土)~9月10日(日)まで、世田谷美術館分館・宮本三郎記念美術館にて開催されます。ぜひお運びください。