ARISE analytics Inc.

デザイン・プリンティングディレクション:Butter Inc.
印刷・製本:株式会社東京印書館
発行日:2023年6月

判型:B5横変型判(182×240mm)
頁数:24p
製版・印刷:プロセス4C、表紙はプロセス4C+UV透明シルク厚盛
用紙:表紙/気泡紙C-FSライトラフ 本文/ユーライト
製本:中綴じ

ARISE analytics Inc. 様会社案内冊子を弊社で印刷させていただきましたのでご紹介いたします。

ARISE analytics Inc. 様はマーケティング、IoT領域のデータ分析に強みを持ち、分析設計やモデル構築、データ基盤構築・運用や、分析人材育成を支援する「アナリティクスコンサルティング」「AIプロダクト」の提供を行っています。(会社案内より引用)

この本の最大の特徴は、表紙中央の文字部分です。光の加減によっては見えにくい文字が、角度を変えることによって立体的に浮かび上がります。UV透明シルク厚盛という技法を使用し、中央の文字はプロセスインキなし、透明インキのみが厚く盛られているため印象的な表紙となっています。上下の文字と絵柄部分にも透明インキが盛られており、立体的で光沢のある仕上がりです。本を手に取ると表1(表紙)と表4(裏表紙)の凹凸が楽しく、手になじみます。

表紙をめくるとその裏面、いわゆる”表2”には絵柄はありませんが特色グレーを使用し平面が印刷されており、紙の質感と相まって上製本の”見返し”のような高級感があります。

一方、本文を捲っていくとあえてコントラストを弱めた写真や2色刷のような印象を与える抑制的な頁が続きます。それによって、フルカラーの見開きに差し掛かった時、鮮やかさが際立ちます。

通常、会社案内といえば値段がついて買っていただくものではありませんし、配っても大抵、いずれ処分されてしまうもの。しかしのこのARISE analytics Inc. 会社案内はデザイン上の工夫から、手に取ってみたくなり、ページを捲って楽しんで、なんだか手元にとっておきたくなる本になっているのではないでしょうか。そんな会社案内は長く顧客の本棚やデスクに残り、ふとした時にまた手に取られ、新たな案件を生むかもしれません。

 

(文・製版部 穂積)

 

 

加工マメ知識【UV透明シルク厚盛】

聞きなれない言葉かと思いますが、「UV透明シルク厚盛」は印刷物の表面加工のひとつ。”UV”は紫外線で固まるUVインキのこと。その中でも透明インキを使用するので”透明”の文言がはいります。さらに”シルク”と続きますがこれはシルク印刷とかシルクスクリーン印刷とよばれる印刷方法です。インキを転写させるのではなく、絹布の版を使用して印刷物にインキを直接乗せていく方法ですが、名前の由来となった絹布は現在では使われていないそうです。”厚盛”はその名のとおりインキを厚く盛って印刷することで独特の質感を表現することができます。艶を出したり、高さをだしたり、ラメ感を加えたりと様々な演出が可能で、視覚だけでなく触覚でも楽しめる印刷物が出来上がります。

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