竜女戦記

著者:都留泰作

ブックデザイン:鯉沼恵一(ピュープ)

発行:平凡社
発行日:1巻 2020/5/20・2巻 2020/8/25・3巻 2121/6/18・4巻 2022/4/20

判型:A5縦判(210×148mm)
頁数:1巻 224p・2巻 256p・3巻 272p・4巻 188p
製版・印刷:スミ(本文、口絵)、特色2C(帯、表紙)、特色4C(カバー)
用紙:オペラホワイトマックス、Mag-N プレーン、オーロラコート、ケンラン サーモン
製本:あじろ綴じ並製本

今回はご紹介するのは、都留泰作さんのコミック「竜女戦記」です。「このマンガがすごい!2021」のオトコ編第5位の人気作です。

<あらすじ>
三匹の竜が住まう国・陀国。戦の絶えないこの国で、また一つ、新たな争いが勃発する。国を追われた「たか」は、家族の命運を背負いながら、この世界にどう立ち向かうのか!? 主婦が天下を取る、壮大な歴史ファンタジーの幕が上がる! 異能の漫画家・都留泰作がおくる、異色の歴史大活劇!!

漫画家・都留泰作さんは文化人類学者でもあり、人類学の主な研究対象はアフリカ民族文化というユニークな経歴の方です。主な作品に「ナチュン」(全六巻、講談社)「ムシヌユン」(全六巻、小学館)があります。

このマンガを読み始めると、最初は世界観の情報量の多さに圧倒されます。架空の国「蛇国」を舞台に、戦国時代のような戦の描写から、呪いや竜というファンタジー要素が混然一体となり、読者は「なんだかよくわからないけどスゴイもの」を読んでしまったという気持ちになるのではないでしょうか。

正直なところ、今風のきれいな画風ではありませんし、ショッキングで強烈な描写も多いのですが、細部までリアリティにこだわり、人間を描いている骨太な作品です。

また都留さんは、このマンガの着想を、社会現象にもなった人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作「氷と炎の歌」から得たそうです。西洋史を背景にした「ゲーム・オブ・スローンズ」に対し、日本史を背景にしたのが「竜女戦記」とのことです。

これについては平凡社様でのインタビューに詳細がありますので、こちらもご覧ください。

「竜女戦記」は2022年4月現在3巻まで刊行されています。4月22日には待望の第4巻が発売予定。「たか」と彼女をとりまく多くの人々の思惑が入り乱れ、目の離せない展開が続きます。ぜひご一読ください。