北村洋介写真集 忘れられた記憶

著:北村洋介
発行日:2023/2/23

判型:A4縦判(297×210mm)
頁数:16p
製版・印刷:デジタルオフセット(フルカラー6色印刷)
用紙:ビズムマット 93.5kg
製本:中綴じ製本

今回は東京印書館の写真集印刷ワークショップにご参加頂いた写真家・北村洋介さんの写真集『忘れられた記憶』をご紹介いたします。

私は20年以上働いている「渋谷」を撮影した。人は地名を聞くとメジャーなところや華やかな場所をイメージするが、実際、若者が集まる渋谷には高齢者が多く生活し、古い建物や空き家も多く、そこに都市の意外性を感じた。まるで現在の渋谷が日本の今を象徴しているかのようだ。

さらに残されたものたちは、この街の栄枯盛衰をともに歩んできた道のりを静かに語りかける存在であり、いつか消えてしまうかもしれない。その現状を写真で残すこと(記録性)に意味があると思った。それは決して「渋谷」に限ったことではなく、皆さんが住んでいる街、知っている街にも存在し、そこから世界は拡がっていく…

ー本文 Statement より

幡ヶ谷、富ヶ谷、笹塚、神泉などで撮影された古い建物は、オフィスビルや商業ビルが立ち並ぶ華やかな通りを一本迷い込んだだけで眼前に立ち現われます。北村さんによって記録されたこれらの写真を眺めていると、渋谷という街のダンジョンのような不思議さを、改めて実感できます。そして、このような光景は、北村さんもおっしゃるように、私たちのよく知る街、暮らす街にも発見することができるでしょう。

いつ消えるかもしれず、廃墟のように朽ち果てていく「渋谷」の古い住居の姿を、街の「記録」として留めた写真集。

6月2日(金)~6月7日(水)まで、新宿眼科画廊 スペースOにおいて、北村洋介さんのグループ展「都内某所 Someplaces in TOKYO」が開催されます。こちらの写真集に収録されている作品も展示予定ですので、ぜひ足をお運びください。

*東京印書館写真集印刷ワークショップは随時開催しております。写真集の制作をお考えの方、お気軽にお問い合わせください。

担当プリンティングディレクターより

細野 仁

渋谷の街は一見すると若者たちが集う街のように見えますが、一歩路地裏に入ればそこだけ時間が止まっているような寂れた空き家などが点在している場所。そんな資料的な写真集です。

全体的に写真のボリューム感を出し、更に部分的なポイントを見つけて濃度調整する事で、より一層、写真の中から読者に訴えたい部分を強調し作り出しました。

先ずは北村さんが「誰に」「何を」「どのように」見てもらいたいかを一緒に考え、具現化して落とし込んだディレクションです。

都内某所 Someplaces in TOKYO

京都芸術大学写真コース卒業生による写真展を新宿で開催します、Photography exhibition by graduates of Kyoto University of Art will be held in Shinjuku

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プリンティングディレクター立ち合いの下、ご自身の作品を印刷する体験を通して色調再現についての理解を深め、思い通りのイメージを表現するために必要な考え方を学べます。写真集印刷の工程を体験しながら、写真表現へのこだわりを一冊の本にしてみませんか?