先日2018年笹本恒子写真賞を受賞された足立君江様写真集「カンボジア 里の民」が12/20日(木)からアイデムフォトギャラリーで開催される写真展に合わせて、現代写真研究所出版局様より刊行されます。

弊社では写真集の印刷をお手伝いさせて頂きました。18年間にわたり、カンボジア・シェムリアップ近郊の農村に足を運び続け、そこで懸命に生きる子どもたちの姿を追い続けてきた足立様。本作品はここ5年間農村取材で撮影された作品を中心に構成されています。

虐殺、内戦の歴史が未だ社会に深く爪痕を残すカンボジアに生きる人々の群像。農村で様々な仕事に従事する人々、新しく生まれる子どもたち。本作に収められた作品からは長く続いた苦難の時代を乗り越え、カンボジアの人々のより豊かで平和な未来に寄り添う著者様の切なる想いが切実に伝わります。

当社玉川工場での印刷風景と印刷についてのポイント

カンボジアの熱帯風景の色鮮やかさが鮮烈な印象を与える作品群。その中で被写体の人物、特に表情が自然に引き立つように製版をさせて頂きました。また、立体感を重視し、本を開くとその場にいるかのような臨場感が出せるよう、網点濃度のバランスを一点一点の作品について緻密に調整させて頂きました。

印刷本番ではCMY3色のインキを盛り込み、プリントやRGB画像に負けないボリューム感をつけています。色鮮やかなカンボジア農村の熱気、そこで生きる人々の息づかいが穏やかな眼差しを通して伝わる写真集。写真展にもぜひこの機会に足をお運び頂き、お買い求めください!