John Sypal写真集 TOKYO SILVER PARADISE 銀園

著:ジョン・サイパル John Sypal

発行:禅フォトギャラリー
発行日:2022/10/22

判型:B5縦変型判(200×200mm)
頁数:132p
製版・印刷:コンクスミ+特色2C(特グレー+パールカラー)、表紙はJスクラッチ加工
用紙:b7トラネクスト、OKトップコート+、タント N-50
製本:糸かがり上製本

今回ご紹介するのは、写真家・ジョン・サイパル氏の写真集『TOKYO SILVER PARADISE 銀園』です。

なぜ特定の事物や状況においてカメラを覗き込んでしまうのか、正確には説明できないが、その瞬間に没頭すればするほど自分自身から抜け出していく。それは経験であり人生と対話する方法なのだ。カメラを信頼し、それが指し示す方向、展開する現実についていく。これが私のアプローチの基本である。道具と主題に対する本物の愛情が大いに役立ってくれる。

無尽蔵の東京は銀の楽園。東京は写真。(ー写真集あとがきより)

日本語タイトルの「銀園」は、銀と園(公園/楽園)の文字で構成されていますが、これはサイパル氏の東京に対する気持ちを表しているのと同時に、暗室でアナログプリントを作る銀塩プロセスとのダブルミーニングとなっています。

東京の下町を中心に撮影されたモノクロの写真を眺めていくと、サイパル氏のフィルターを通して、この街の記憶、感傷、歴史的事実を追体験することができるでしょう。

下町東京のリラックスした人情味あふれる空気感は、暖かみのあるウォームトーンの色調により、いっそう伝わってきます。それは、サイパル氏が撮影対象に対して、心をオープンにして向き合ったからではないでしょうか。写真集をめくりながら、どこか懐かしく愛おしい一瞬を感じていただければと思います。ぜひご覧ください。

担当プリンティングディレクターより

高橋 満弘

サイパル氏が全体を通して淡い色調をご希望でしたので、暗部のディテールを出しながら、コントラストはあまりつけず、グレーの中間域で調子をとっています。インキのグレーはウォームトーンを使用し、より暖かみのある印象に製版・印刷いたしました。

アートディレクション:柿沼充弘[Raven & Persimmon Studio]
プロジェクトマネジメント:マ ボンワイ ボニー
日本語翻訳:野村ニナ

Tokyo Silver Paradise – John SYPAL | shashasha 写々者 – Photography & art in books

Named after the silver gelatin process used to make analog prints in the darkroom, John Sypal’s “Tokyo Silver Paradise” captures the Japanese capital in black and white pictures. Composed of innocuous and significant moments, observations of peculiar scenes and unique oddities, portrays, snapshots and intuitive captures, Sypal builds a visual archive of his Tokyo experience.